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9算数中学受験

大手前高松中2015(前期)大問3|円と正方形の斜線部分の面積

大手前高松中2015年度(前期)の算数大問3を解説。正方形の中の2つの半円、円の中の風車もようという複雑な斜線部分の面積を、『求める部分が離れているときは動かして1か所に集める』等積移動の定石で解きます。円周率3.14。高松市の学習塾クローネ学園が中学受験の基礎を支えます。

この問題について

大手前高松中2015年度(前期)の算数大問3は,斜線部分の面積を求める問題です。(1)は正方形の中の2つの半円,(2)は円の中の風車もよう。どちらも一見ふくざつで,「どこをどう足し引きすればいいの?」と手が止まりがちです。

でも,こういう問題には決まった定石があります。それは,求める部分が離れてちらばっているときは,動かして1か所に集めること。これを等積移動といいます。半円や四分円を移して向きをそろえると,ばらばらだった部分が円や半円にまとまり,「公式で一発」「全体から引くだけ」の形に変わります。この定石を,2問で身につけましょう。円周率は3.14とします。


大手前高松中(2015・前期)大問 3

下の図形の斜線部分の面積を求めなさい。円周率は3.14とします。

難易度: ★☆☆☆☆  分野: 円の面積・等積移動 目安時間: 5分


3 (1) 正方形の中の2つの半円

次の図の斜線部分の面積を求めなさい。

高松市の学習塾クローネ学園 大手前高松中2015年前期算数 大問3(1) 一辺10cmの正方形の中に左辺と右辺を直径とする2つの半円があり斜線部分の面積を求める図
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斜線部分は,正方形から白い2つの半円をのぞいた残りです。この2つの半円は,どちらも直径が正方形の1辺(10cm)と同じ,半径5cmの半円です。

ここで等積移動の出番です。左の半円と右の半円を,左右にずらして向きをそろえると,ちょうど直径10cm(半径5cm)の円1つになります。

高松市の学習塾クローネ学園 大手前高松中2015年前期算数 大問3(1)解説図 2つの半円を左右に動かすと半径5cmの円1つにまとまり斜線部分は正方形から円を引いて求められることを示す図

つまり,白い部分は合わせて半径5cmの円1つ分です。斜線部分は,正方形からこの円をのぞいた残りなので,

斜線部分=正方形半径5cmの円=10×105×5×3.14=10078.5=21.5 (cm2)\begin{aligned} \text{斜線部分} &= \text{正方形} - \text{半径5cmの円} \\ &= 10 \times 10 - 5 \times 5 \times 3.14 \\ &= 100 - 78.5 \\ &= 21.5 ~ (\text{cm}^2) \end{aligned}

KRONE ポイント

離れた半円が2つあったら,動かして1つの円に集められないかを考えるのが定石です。半円2つ=円1つと見えれば,あとは「正方形−円」の引き算だけ。バラバラの斜線をそのまま計算しようとせず,まず1か所に集めてから式を立てましょう。

(答)21.5cm²


3 (2) 円の中の風車もよう

次の図の斜線部分の面積を求めなさい。

高松市の学習塾クローネ学園 大手前高松中2015年前期算数 大問3(2) 半径6cmの円の中に半径3cmの小さい半円が風車のようにならんだ斜線部分の面積を求める図
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まず大きさを確かめます。図の3cm小さい半円の半径です。小さい半円の直径は 3×2=63 \times 2 = 6 cmで,これが大きい円の半径と同じになっています。つまり大きい円の半径は6cmです。

斜線部分は風車のように4つに分かれていて,このままでは計算しづらい形です。そこで等積移動の出番です。白い半円を移して向きをそろえると,散らばっていた白い部分が半径3cmの小円2つにまとまります。

高松市の学習塾クローネ学園 大手前高松中2015年前期算数 大問3(2)解説図 風車の白い半円を移して向きをそろえると半径3cmの小円2つにまとまり斜線部分は大きい円から小円2つを引いて求められることを示す図

半円4枚を集めると小円が2枚できます。あとは,大きい円全体から,この白い小円2つ(いらない部分)を引くだけです。

斜線部分=半径6cmの円半径3cmの円×2=6×6×3.143×3×3.14×2=36×3.1418×3.14=18×3.14=56.52 (cm2)\begin{aligned} \text{斜線部分} &= \text{半径6cmの円} - \text{半径3cmの円} \times 2 \\ &= 6 \times 6 \times 3.14 - 3 \times 3 \times 3.14 \times 2 \\ &= 36 \times 3.14 - 18 \times 3.14 \\ &= 18 \times 3.14 \\ &= 56.52 ~ (\text{cm}^2) \end{aligned}

KRONE ポイント

求める部分が離れてちらばっているときは,等積移動で1か所に集めるのが定石です。風車の斜線は4つに分かれていますが,半円を移して向きをそろえると,白い部分が「半径3cmの小円2つ」にまとまります。あとは「大きい円−小円2つ」を引くだけ。ばらばらのまま1つずつ計算しようとせず,まず動かして集めてから式を立てましょう。

(答)56.52cm²


この問題から学ぶこと

大問3の2問は,どちらも「求める部分が離れているときは,動かして1か所に集める」という同じ定石で解けました。これを等積移動といいます。

  • (1)は,白い2つの半円を左右に動かして1つの円にまとめた。斜線部分は「正方形−円」。
  • (2)は,散らばった白い半円を移して小円2つに集めた。斜線部分は「大きい円−小円2つ」。

斜線部分の面積というと,「いくつもの図形の面積を足したり引いたりする計算」だと思いがちです。けれど,斜線がいくつにも分かれてちらばっている図形ほど,先に動かして1か所に集めることで,計算そのものが一気にラクになります。手を動かして式を立てる前に,まず「この半円,どこかへ移して集められないか」「この半円とあの半円,合わせたら円にならないか」と図をながめる——これが等積移動を使いこなすコツです。


クローネ学園での指導

クローネ学園では,斜線部分の面積を「公式を当てはめて足し引きする」のではなく,まず動かして1か所に集められないかを考えるところから指導します。等積移動が見えると,ばらばらに散らばった図形が円や半円といった「公式一発」の形に集まり,「全体から引くだけ」になって計算ミスもぐっと減ります。

図形問題を得点源にする指導のポイント: 斜線部分の面積は,「ばらばらのまま足し引き」と「集めてから引く」のどちらで解くかで,速さも正確さも大きく変わります。離れた半円を移して円にまとめられないか,散らばった部分を1か所に集められないか —— 等積移動はヒラメキはなく「どこを動かせばいいか」ポイントがあります。つまずいたら早めに先生と一緒に確かめましょう。


斜線部分の面積の解き方(まとめ)

大手前高松中2015年度(前期)の大問3は,円と正方形の斜線部分の面積でした。定石を整理します。

  • 共通する定石は「求める部分が離れているときは,動かして1か所に集める」(等積移動)
  • (1) 2つの半円を左右に動かすと半径5cmの円1つ。斜線=正方形−円=10078.5=21.5100-78.5=21.5cm²
  • (2) 散らばった半円を集めると半径3cmの小円2つ。斜線=大きい円−小円2つ=36×3.1418×3.14=56.5236 \times 3.14 - 18 \times 3.14 = 56.52cm²
  • 「半円2つ=円1つ」「半円4枚=小円2つ」と,移して集める形を見抜くのがコツ

斜線部分の面積は,ばらばらのまま足し引きすると計算が重くなります。先に図を動かして1か所に集めてから式を立てる。この等積移動の定石が,図形問題で差をつけます。


他の大問の解説

大手前高松中2015年度(前期)の算数は,全部で大問6つの構成です。出題分野の一覧と各大問へのリンクは,まとめページにあります。


クローネ学園では,中学受験を目指す小学生の算数・国語の指導を行っています。 高松市で中学受験対策の学習塾をお探しの方は高松市の小学生向け学習塾もあわせてご覧ください。無料体験・お問い合わせはこちらからどうぞ。

本記事の文章・図版の著作権はクローネ学園に帰属します。無断転載・複製・二次利用を禁じます。(執筆:横田 耕祐)

Index

大問ごとの解説

FAQ

よくある質問

複雑な斜線部分の面積は、どう求めればよいですか?

そのまま足し算・引き算で求めようとせず、求める部分が離れてちらばっているときは、まず『動かして1か所に集められないか』を考えるのが定石です。これを等積移動といいます。半円や四分円を移して向きをそろえると、ばらばらだった部分が円や半円にまとまり、『全体から引くだけ』の形に変わります。この問題も、(1)は2つの半円を動かすと円1つ、(2)は散らばった半円を集めると小円2つにまとまり、複雑な計算をせずに答えが出ます。

(1)の正方形の中の斜線部分はどう求めますか?

左半分と右半分にある2つの半円を、左右にずらして向きをそろえると、ちょうど直径10cm(半径5cm)の円1つになります。斜線部分は『正方形−円1つ』なので、10×10−5×5×3.14=100−78.5=21.5平方センチメートルです。半円2つを1つの円にまとめるのがポイントです。

(2)の円の中の風車もようの斜線部分はどう求めますか?

斜線が4つに分かれて散らばっているので、白い半円を移して向きをそろえ、1か所に集めます。すると白い部分が半径3cmの小円2つにまとまるので、斜線部分は『大きい円−小円2つ』で求められます。大きい円の半径は6cm(小さい半円の半径3cmの2倍)なので、6×6×3.14−3×3×3.14×2=113.04−56.52=56.52平方センチメートルです。離れた部分を等積移動で集めてから引く、と見抜くのが定石です。

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