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15算数中学受験

愛光中2010 大問1前半|計算・逆算・数の性質・年齢算・円の面積を1問ずつ解説

愛光中学校2010年度(平成22年度)算数の大問1を解説。四則計算、逆算で□を求める、連続する奇数、年齢算、半径10cmの円を重ねる面積まで、確実に差がつく5問を一つずつていねいに解きます。高松市の学習塾クローネ学園が中学受験の基礎を支えます。

この問題について

愛光中学校 2010 年度(平成 22 年度)の大問 1 は,計算から数の性質・年齢算・図形まで,はば広い分野の小問が並ぶセットです。1 問ずつは基本ですが,分野がちがうぶん,どの問題も同じ調子で解こうとするとつまずきます。大切なのは,問題ごとに「どこに注目して手を動かすか」を切りかえることです。この記事では (1) から (5) まで,一つずつその着眼点を確認していきます。

  • (1) 四則計算の順序を守って正確に処理する
  • (2) 逆算で □ を外側から一つずつほどく
  • (3) 連続する奇数を真ん中の数で表す
  • (4) 年齢算を「基準を1人決める」で整理する
  • (5) 円を重ねた斜線部分を四分円と三角形の差でとらえる

愛光中(2010)1

次の各問題の □ にあてはまる数を求めなさい。答だけでよい。

難易度: ★★☆☆☆  分野: 小問集合(計算・数の性質・年齢算・平面図形)  目安時間: 10分


1 (1)

17.5×(634÷3.150.32×623)17.5 \times \left( 6\dfrac{3}{4} \div 3.15 - 0.32 \times 6\dfrac{2}{3} \right)

答え・解説を見る

小数と分数がまざった式は,すべて分数にそろえるのが基本方針です。約分でどんどん数が小さくなり,速くて正確に計算できます。3.15=63203.15 = \dfrac{63}{20}0.32=8250.32 = \dfrac{8}{25}17.5=35217.5 = \dfrac{35}{2} と直します。

まず,かっこの中を計算します。

634÷3.15=274÷6320=274×2063=157\begin{aligned} 6\dfrac{3}{4} \div 3.15 &= \dfrac{27}{4} \div \dfrac{63}{20} \\[1em] &= \dfrac{27}{4} \times \dfrac{20}{63} \\[1em] &= \dfrac{15}{7} \end{aligned}0.32×623=825×203=3215\begin{aligned} 0.32 \times 6\dfrac{2}{3} &= \dfrac{8}{25} \times \dfrac{20}{3} \\[1em] &= \dfrac{32}{15} \end{aligned}

ですから,かっこの中は

1573215=225105224105=1105\begin{aligned} \dfrac{15}{7} - \dfrac{32}{15} &= \dfrac{225}{105} - \dfrac{224}{105} \\[1em] &= \dfrac{1}{105} \end{aligned}

最後に 17.517.5 をかけて,

352×1105=16\dfrac{35}{2} \times \dfrac{1}{105} = \dfrac{1}{6}

(答)16\dfrac{1}{6}

KRONE ポイント

小数と帯分数がまざった式は,まず全部を仮分数に直すのが出発点です。3.153.150.320.32 を分数にできるかが,この問題の分かれ目になります。

1 (2)

169÷{23(447)×245}=13169 \div \left\{ 23 - \left( 4\dfrac{4}{7} - \Box \right) \times 2\dfrac{4}{5} \right\} = 13

答え・解説を見る

逆算は,式の外側から一つずつほどいていくのがコツです。「ゴールの 13」から逆にたどります。

一番外側は 169÷{ }=13169 \div \{\ \} = 13 です。169÷13=13169 \div 13 = 13 なので,中かっこの中は 1313 とわかります。

23(447)×245=1323 - \left( 4\dfrac{4}{7} - \Box \right) \times 2\dfrac{4}{5} = 13

2323 から何かを引いて 1313 になるので,引いた部分は 2313=1023 - 13 = 10 です。

(447)×245=10\left( 4\dfrac{4}{7} - \Box \right) \times 2\dfrac{4}{5} = 10

245=1452\dfrac{4}{5} = \dfrac{14}{5} をかけて 1010 になるので,145\dfrac{14}{5} で割り戻して,

447=10÷145=10×514=2574\dfrac{4}{7} - \Box = 10 \div \dfrac{14}{5} = 10 \times \dfrac{5}{14} = \dfrac{25}{7}

最後に,447=3274\dfrac{4}{7} = \dfrac{32}{7} から 257\dfrac{25}{7} を引くと □ が残るので,

=327257=77=1\Box = \dfrac{32}{7} - \dfrac{25}{7} = \dfrac{7}{7} = 1

(答)1

KRONE ポイント

逆算は「たすとひくが逆」「かけるとわるが逆」を使って,外側から内側へほどきます。一気に □ を求めようとせず,一段ずつ戻すのが確実です。

1 (3)

連続した 3 つの奇数の和が 195 のとき,真ん中の奇数は です。また,連続した 3 つの奇数が 2 組あり,それぞれの組の和の合計が 180,それぞれの組の和の差が 54 です。このとき,6 つの奇数の中で最も大きい奇数は です。

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① 和が 195 のときの真ん中の奇数

連続する 3 つの奇数は 22 ずつ増えるので,「真ん中 2-2,真ん中,真ん中 +2+2と表せます。この 3 つをたすと 2-2+2+2 が打ち消し合い,和は真ん中の 3 倍になります。ですから,真ん中の奇数は

195÷3=65195 \div 3 = 65

(答①)65

② 2 組のうち最も大きい奇数

2 組の「和」を,まず和差算で求めます。2 つの和の合計が 180,差が 54 なので,大きいほうの組の和は,

(180+54)÷2=117(180 + 54) \div 2 = 117

この組も連続する 3 つの奇数なので,和は真ん中の 3 倍です。真ん中は 117÷3=39117 \div 3 = 39。最も大きい奇数は,その真ん中より 2 大きいので,

39+2=4139 + 2 = 41

もう一方の組の和は 180117=63180 - 117 = 63 で真ん中は 21,最大でも 21+2=2321 + 2 = 23 なので,6 つの奇数の中で最も大きいのは 41 です。

(答②)41

KRONE ポイント

連続する数がならぶ問題は,まん中を基準にすると両側がすぐ決まります。「和 = 真ん中 × 個数」に,2 つの和を求める和差算((合計+差)÷2)を組み合わせるのが②の急所です。

1 (4)

父,母,兄,妹の 4 人家族がいます。兄は妹より 4 歳年上です。現在,母の年齢は兄の年齢の 3 倍で,8 年後には父の年齢は妹の年齢の 3 倍になります。父は母より 歳年上です。また,現在の 4 人の年齢を足すと 96 歳です。現在,母の年齢は 歳,妹の年齢は 歳です。

答え・解説を見る

年齢算は,現在と数年後を表にして整理するのが基本です。そのうえで,基準にする人を 1 人決めて,全員をその人で表すとすっきりします。ここでは,倍の関係の中心にいる兄を基準にしましょう。兄の年齢を1とおきます。

母は現在,兄の年齢の 3 倍なので3。妹は兄より 4 歳年下なので1 - 4 です。8 年後には全員の年齢が 8 ずつ増えるので,これも表に書き込みます。

現在311 - 4
8 年後妹の 3 倍3 + 81 + 81 + 4

父が母より何歳上かは,8 年後の条件から求めます。表のとおり,8 年後の妹は1 + 4 で,父はそのちょうど 3 倍なので,8 年後の父は,

8 年後の父 =(1 + 4)× 3 = 3 + 12

表の 8 年後の母は3 + 8 でした。8 年後の父と母を比べると,

3 + 12)-(3 + 8)= 4

3どうしが消えて,差は 4 歳です。この差は何年たっても変わらないので,父は母より 4 歳年上(①の答え)です。すると現在の父は,現在の母より 4 歳上なので3 + 4 と表せます。

次に1がいくつかを求めます。現在の 4 人の年齢を全部たすと 96 歳なので,父3 + 4・母3・兄1・妹1 - 4 を全部たして,

3 + 4)+ 31 +(1 - 4)= 8

数だけの +4 と -4 が消え,ちょうど8になります。これが 96 歳にあたるので,

8 = 96 → 1 = 96 ÷ 8 = 12

兄が 12 歳とわかりました。ここから,妹は1 - 4 = 12 - 4 = 8 歳(③の答え),母は3 = 12 × 3 = 36 歳(②の答え)です。

(答①)4 歳 (答②)36 歳 (答③)8 歳

KRONE ポイント

年齢算は,まず現在と数年後を表に整理するのが基本です。そのうえで,倍の関係の中心にいる人を1とおいて全員をその人で表すと,「何年たっても差は変わらない」ことと合わせて,+4 と -4 のような数が打ち消し合い,ばらばらの条件が 1 本の式にまとまります。

1 (5)

右の図のように,半径 10cm の円形の紙を重ねていくことにします。このとき,斜線部分の面積は cm² です。また,このようにしてこの紙を 15 枚重ねてできる図形の面積は cm² です。ただし,円周率は 3.14 とします。

愛光中2010年算数大問1(5) 半径10cmの円形の紙を横に等間隔で重ねていき、隣り合う円が重なるレンズ状の部分に斜線を引いた図
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① 斜線部分の面積

斜線部分は,1 枚の円から,両どなりの円と重なった部分を除いた形です。そこでまず,となり合う 2 枚の円が重なってできる葉っぱ型 1 か所の面積を求めます。

この葉っぱ型は,1 辺が半径 10cm正方形の面積の 0.57 倍になります(半円 2 つで正方形をおおい,はみ出したぶんを引くと 3.14÷21=0.573.14 \div 2 - 1 = 0.57 倍になるためです)。この 0.570.57 倍は,重なりの問題でくり返し出てくる便利な数なので,覚えておくと速く解けます。

1辺10cmの正方形の中にできる葉っぱ型(2つの円の重なり)は、正方形の面積の0.57倍になることを示した図
10×10×0.57=57cm2葉っぱ型 1 か所10 \times 10 \times 0.57 = 57(\text{cm}^2)\quad\text{……葉っぱ型 1 か所}

斜線部分は,円 1 枚(面積 10×10×3.14=31410 \times 10 \times 3.14 = 314 cm²)から,左右 2 か所の重なり(57×257 \times 2)を除いたものなので,

10×10×3.1457×2=314114=200cm210 \times 10 \times 3.14 - 57 \times 2 = 314 - 114 = 200(\text{cm}^2)

(答①)200 cm²

② 15 枚重ねた図形の面積

面積は「全部たして,重なったぶんを引く」で整理します。15 枚の円を重ねると,となり合う円の重なり(葉っぱ型)は円と円のあいだに 151=1415 - 1 = 14 か所できます。15 枚の面積をすべてたして,重なった 14 か所ぶんを 1 回ずつ引くと求められます。

10×10×3.14×1557×14=4710798=3912cm2\begin{aligned} 10 \times 10 \times 3.14 \times 15 - 57 \times 14 &= 4710 - 798 \\ &= 3912(\text{cm}^2) \end{aligned}

(答②)3912 cm²

KRONE ポイント

2 つの円が重なる葉っぱ型は,正方形(半径 × 半径)の 0.57 倍と覚えておくと一発で出せます。重なる図形の面積は「全部たす → 重なりを引く」の順で整理するのが鉄則です。


この問題から学ぶこと

大問 1 が教えてくれるのは,分野がちがえば注目する場所も変わるということです。計算は「順序と約分」,逆算は「外側からほどく」,連続する奇数は「真ん中で表す」,年齢算は「基準を 1 人決める」,図形は「おうぎ形と三角形に分ける」。同じ「大問 1」でも,一つずつ着眼点を切りかえられるかどうかが,得点の差になります。

どれも特別な発想はいりません。けれども,どの手を出すかを一瞬で選べるようになるには,日ごろから「この形が来たらこう見る」という引き出しを増やしておく必要があります。


クローネ学園での指導

クローネ学園では,小問集合を「たくさん解いて慣れる」だけでなく,問題を見た瞬間に,どこに注目するかを言葉にする指導をしています。逆算なら「一番外側はどれ」,年齢算なら「基準は誰」——手を動かす前の一言を習慣にすることで,はば広い分野の問題にも落ち着いて向き合えるようになります。

計算の反復には,登録不要・無料で使えるクローネらぼの計算ドリルが役立ちます。毎日少しずつ続けることが,大問 1 を確実に取りきる力につながります。


計算・数の性質・図形の解き方(まとめ)

  • 小数と分数がまざった計算は,全部を分数にそろえてから約分する
  • 逆算は「たす・ひく」「かける・わる」の逆を使い,外側から一段ずつほどく
  • 連続する奇数は「真ん中の数」で表すと,和 = 真ん中 × 個数で一気に解ける
  • 年齢算は基準を 1 人決めて,全員をその人で表すと 1 本の式にまとまる
  • 円が重なるレンズ形は,四分円から三角形を引く形に分けて求める

クローネ学園では,中学受験を目指す小学生の算数・国語の指導を行っています。 高松市で中学受験対策の学習塾をお探しの方は高松市の小学生向け学習塾もあわせてご覧ください。無料体験・お問い合わせはこちらからどうぞ。

本記事の文章・図版の著作権はクローネ学園に帰属します。無断転載・複製・二次利用を禁じます。(執筆:横田 耕祐)

Index

大問ごとの解説

FAQ

よくある質問

逆算で□を求めるにはどうすればよいですか?

式の外側の計算から順に一つずつほどいていきます。(2)では、まず一番外側のわり算 169÷{ } = 13 に注目し、{ } の中が 13 になることをつかみます。あとは「たすとひくが逆」「かけるとわるが逆」の関係を使って、中かっこ・小かっこの順に内側へ戻していきます。ゴールから逆にたどるのが逆算の考え方です。

連続する3つの奇数の問題はどう解けばよいですか?

真ん中の数を基準にすると速く解けます。連続する3つの奇数は「真ん中−2、真ん中、真ん中+2」なので、3つの和は真ん中の3倍になります。(3)では和が195なので、真ん中は195÷3=65とすぐ求まります。まん中を1つ決めれば両側が決まる、という奇数・偶数の並びの性質を使うのがコツです。

年齢算はどう整理すればよいですか?

現在と数年後を表にして整理するのが基本です。そのうえで、基準にする人を1人決めて全員をその人の年齢で表します。(4)では倍の関係の中心にいる兄を基準(1)に置き、母・妹・父を兄を使った形で表に書き込みます。「何年たっても差は変わらない」ことを使い、条件を一つずつ表に置きかえていけば、ばらばらに見えた情報が1本の関係に整理できます。

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