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香川県公立高校入試2024 大問3|確率・度数分布・放物線・整数の証明

香川県公立高校入試2024年度の数学大問3を解説。さいころの確率、度数分布表と四分位数・相対度数、2つの放物線と変化の割合・線分の長さ、奇数の2乗を使った整数の証明まで、4つの小問を図と手順つきで丁寧に解説します。高松市の学習塾クローネ学園が高校受験の数学を支えます。

この問題について

香川県公立高校入試 2024 年度の大問 3 は,分野のちがう 4 つの小問を集めた小問集合です。さいころの確率,度数分布表と四分位数,2 つの放物線を使った関数,そして奇数を 2 乗した数の整数の証明と,中学数学の主要分野が一通り顔を出します。

一つひとつは標準的なレベルですが,分野がバラバラなので「どの考え方を使う問題か」をすばやく見分ける力が問われます。この記事では次のことを解説します。

  • 確率を表に書き出して数えもれを防ぐ方法
  • 度数分布表から第 1 四分位数を含む階級と相対度数を求める手順
  • 放物線の変化の割合の求め方と,2 つの放物線にはさまれた線分の長さの比べ方
  • 奇数を文字で表して 4 の倍数であることを証明するときの注意点

香川県公立高校入試(2024)大問 3

    次の(1)〜(4)の問いに答えなさい。

  • (1)1 から 6 までのどの目が出ることも,同様に確からしい 2 つのさいころ A,B がある。この 2 つのさいころを同時に投げるとき,2 つの目の数の積が 10 の約数になる確率を求めよ。
  • (2)表は,ある学級の生徒 30 人について,ハンドボール投げの記録を度数分布表に整理したものである。この表から,この 30 人のハンドボール投げの記録の第 1 四分位数を含む階級の相対度数を求めよ。


    ハンドボール投げの記録
      階級(m)度数(人)  以上   未満10  〜  15315  〜  20620  〜  251225  〜  309  30  \begin{array}{|c|c|} \hline  & \\[-.5em] \text{階級(m)} & 度数(人) \\[.5em] \hline  & \\[-.5em] \text{以上   未満} & \\[.5em] \text{10  〜  15} & 3 \\[.5em] \text{15  〜  20} & 6 \\[.5em] \text{20  〜  25} & 12 \\[.5em] \text{25  〜  30} & 9 \\[.5em] \hline  & \\[-.9em] \text{計} & 30 \\  & \\[-.9em] \hline \end{array}
  • (3)図で,点 O は原点であり,放物線 ① は関数 y=34x2\displaystyle y = \frac{3}{4} x^2 のグラフで,放物線 ② は関数 y=12x2\displaystyle y = -\frac{1}{2} x^2 のグラフである。 2 点 A,B は放物線 ① 上の点で,点 A の xx 座標は 4-4 であり,線分 AB は xx 軸に平行である。点 C は線分 AB 上の点で,点 B と異なり,その xx 座標は正の数である。点 C を通り,yy 軸に平行な直線をひき,放物線 ①,放物線 ② との交点をそれぞれ D,E とする。 これについて,次のア,イの問いに答えよ。

    高松市の学習塾クローネ学園 香川県公立高校入試2024大問3 放物線y=3/4x²とy=-1/2x²と点A〜Eを示したグラフ
    • ア 関数 y=12x2\displaystyle y=-\frac{1}{2}x^2 について,xx の値が1から3まで増加するときの変化の割合を求めよ。
    • イ 線分 CD の長さと,線分 DE の長さが等しくなるとき,点 C の xx 座標はいくらか。点 Cの xx 座標を aa として,aa の値を求めよ。
  • (4)2 つの奇数がある。これらの数をそれぞれ 2 乗してできた 2 つの数の和に2を加えた数は 4 の倍数であることを,文字式を使って証明せよ。

難易度: ★★☆☆☆  分野: 小問集合(計算・方程式・平方根) 目安時間: 10分


小問集合の解き方(解法のポイント)

小問集合は,1 問ごとに使う道具が切り替わります。だからこそ「いま何を問われているか」を最初に見きわめることが大切です。この大問では次の 4 つの道具を使い分けます。

  1. 確率は,起こりうる場合を 表に書き出して 数える(数えもれ・重複を防ぐ)
  2. 度数分布表は,全体を 4 等分する境目 で四分位数を考え,相対度数は度数÷全体で求める
  3. 放物線は,変化の割合= y の増加量 ÷ x の増加量。線分の長さは座標の差で表す
  4. 整数の証明は,奇数を 文字で表して 計算し,共通の数でくくって倍数を示す

どれも教科書どおりの基本ですが,「どの問題でどれを使うか」を一瞬で選べるかどうかが差になります。一問ずつ見ていきましょう。


大問 3 (1)

1 から 6 までのどの目が出ることも,同様に確からしい 2 つのさいころ A,B がある。 この 2 つのさいころを同時に投げるとき,2 つの目の数の積が 10 の約数になる確率を求めよ。

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10 の約数は 1、2、5、10 です。 表で整理すると下のように 7 通りです。 したがって、求める確率は 736\displaystyle \frac{7}{36} です。

A1215152B1121525\begin{array}{|c||c|c|c|c|c|c|c|} \hline \\[-.8em] \text{A} & 1 & 2 & 1 & 5 & 1 & 5 & 2 \\[.2em] \hline \\[-.8em] \text{B} & 1 & 1 & 2 & 1 & 5 & 2 & 5 \\[.2em] \hline \end{array}

(答)736\displaystyle \frac{7}{36}

KRONE ポイント

場合の数・確率の問題で書き出して調べるときは、重複や不足に気づきやすい表 で整理しましょう。

大問 3 (2)

表は,ある学級の生徒 30 人について,ハンドボール投げの記録を度数分布表に整理したものである。この表から,この 30 人のハンドボール投げの記録の第 1 四分位数を含む階級の相対度数を求めよ。


ハンドボール投げの記録
  階級(m)度数(人)  以上   未満10  〜  15315  〜  20620  〜  251225  〜  309  30  \begin{array}{|c|c|} \hline  & \\[-.5em] \text{階級(m)} & 度数(人) \\[.5em] \hline  & \\[-.5em] \text{以上   未満} & \\[.5em] \text{10  〜  15} & 3 \\[.5em] \text{15  〜  20} & 6 \\[.5em] \text{20  〜  25} & 12 \\[.5em] \text{25  〜  30} & 9 \\[.5em] \hline  & \\[-.9em] \text{計} & 30 \\  & \\[-.9em] \hline \end{array}
答え・解説を見る

10m 以上 15m 未満の人が 3 人いますが、本当の記録はわかりません。 こういうときは階級の平均を使います。 大ざっぱに「全員12.5mだった」とします。 記録が低い人から 1 番とすると、度数分布表は図のようになります。

 1 2 3
 4 5 6 7 8 9
 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
 22 23 24 25 26 27 28 29 30


四分位数は、全体を 4 等分するときの境界を表します。 全員で30人いるので 30÷4=7.530 \div 4 = 7.5 人ずつのグループに分けます。 第 1 四分位数は下位 4 分の 1 のグループの境界を表すので、「15 以上 20 未満」の階級にあります。 相対度数(全体に占める割合)は 630=15\displaystyle \frac{6}{30} = \frac{1}{5} です。

(答)15\displaystyle \frac{1}{5}

大問 3 (3)

図で,点 O は原点であり,放物線 ① は関数 y=34x2\displaystyle y = \frac{3}{4} x^2 のグラフで,放物線 ② は関数 y=12x2\displaystyle y = -\frac{1}{2} x^2 のグラフである。 2 点 A,B は放物線 ① 上の点で,点 A の xx 座標は 4-4 であり,線分 AB は xx 軸に平行である。点 C は線分 AB 上の点で,点 B と異なり,その xx 座標は正の数である。点 C を通り,yy 軸に平行な直線をひき,放物線 ①,放物線 ② との交点をそれぞれ D,E とする。 これについて,次のア,イの問いに答えよ。

高松市の学習塾クローネ学園 香川県公立高校入試2024大問3 放物線y=3/4x²とy=-1/2x²と点A〜Eを示したグラフ
  • ア 関数 y=12x2\displaystyle y=-\frac{1}{2}x^2 について,xx の値が1から3まで増加するときの変化の割合を求めよ。
  • イ 線分 CD の長さと,線分 DE の長さが等しくなるとき,点 C の xx 座標はいくらか。点 Cの xx 座標を aa として,aa の値を求めよ。
答え・解説を見る

ア x=1x = 1 のとき y=12×12=12\displaystyle y = -\frac{1}{2} \times 1^2 = -\frac{1}{2}

x=3x = 3 のとき y=12×32=92\displaystyle y = -\frac{1}{2} \times 3^2 = -\frac{9}{2}

求める変化の割合は、

12(92)13=42=2\frac{-\frac{1}{2}-(-\frac{9}{2})}{1-3} = \frac{4}{-2} = -2

(答)2-2

イ A の yy 座標は

34×(4)2=12\frac{3}{4} \times (-4)^2 = 12

C の yy 座標も 12 です。 D (a,34a2)\displaystyle \left( a, \frac{3}{4} a^2 \right)、 E (a,12a2)\displaystyle \left( a, -\frac{1}{2} a^2 \right)CD=DE\text{CD} = \text{DE} なので

1234a2=34a2(12a2)1234a2=54a2a2=6\begin{aligned} 12 - \frac{3}{4} a^2 &= \frac{3}{4} a^2 - (-\frac{1}{2} a^2) \\[1em] 12 - \frac{3}{4} a^2 &= \frac{5}{4} a^2 \\[1em] \therefore a^2 &= 6 \end{aligned}

a>0a > 0 なので a=6a = \sqrt{6} です。

(答)a=6a = \sqrt{6}

KRONE ポイント

変化の割合=yの増加量xの増加量\displaystyle \text{変化の割合} = \frac{y\text{の増加量}}{x\text{の増加量}}

大問 3 (4)

2 つの奇数がある。これらの数をそれぞれ 2 乗してできた 2 つの数の和に2を加えた数は 4 の倍数であることを,文字式を使って証明せよ。

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2 つの奇数を 2k12k-12l12l-1 とする。 ただし、kkll は整数とする。 それぞれ 2 乗する。

(2k1)2=4k24k+1(2l1)2=4l24l+1(2k - 1)^2 = 4k^2 - 4k + 1 \\ (2l - 1)^2 = 4l^2 - 4l + 1

これらの和に2を加える。

(4k24k+1)+(4l24l+1)+2=4k24k+4l24l+4=4(k2k+l2l+1)\begin{aligned} (4k^2 - 4k + 1) + (4l^2 - 4l + 1) + 2 &= 4k^2 - 4k + 4l^2 - 4l + 4 \\ &= 4(k^2 - k + l^2 - l + 1) \end{aligned}

k2k+l2l+1k^2 - k + l^2 - l + 1 は整数なので、4(k2k+l2l+1)4(k^2 - k + l^2 - l + 1) は 4 の倍数である。

したがって、 2 つの奇数をそれぞれ 2 乗してできた 2 つの数の和に2を加えた数は 4 の倍数である。

KRONE ポイント

  • 偶数は簡単に 2n2n と書けます。 奇数は偶数よりも 1 ズレているので 2n12n - 1 とか 2n+12n + 1 と表せます。

  • 「2 つの奇数」と書かれていますが、同じ奇数かどうかはわかりません 。 だから、2 つの奇数を 2k12k-12l12l-1 と文字を分けて 2 種類の奇数を作りましょう。


この問題から学ぶこと

小問集合で得点を伸ばすコツは,難しい 1 問に時間をかけることではなく,分野ごとの基本の手順を確実に身につけておく ことです。この大問の 4 問は,確率・資料の活用・関数・整数の証明という,入試で必ず問われる分野の代表例になっています。

特に大切なのは,問題を見た瞬間に「これは表に書き出す問題」「これは四分位数の問題」と道具を選べることです。手が止まる多くの原因は,計算力ではなく「どの考え方を使うかが決まらない」ことにあります。一問ごとに「いま何の道具を使ったか」を意識して解き直すと,初めて見る問題でも落ち着いて方針を立てられるようになります。


クローネ学園での指導

クローネ学園では,こうした小問集合を「たくさん解いて慣れる」だけで終わらせず,一問ごとに使った考え方に名前をつけて整理する ところまで指導します。確率なら「書き出して数える」,証明なら「文字で表してくくる」というように,道具を言葉で言えるようにしておくと,本番で迷わず引き出せるようになります。

得点力を育てる指導のポイント: 答え合わせのときに「なぜその解き方を選んだのか」を説明してもらいます。解法を選ぶ理由まで言葉にできると,似た問題はもちろん,少しひねった問題にも対応できる力が身につきます。


まとめ

  • 小問集合は,問題ごとに使う道具をすばやく見分けることが得点のカギ
  • 確率は表に書き出して数えもれを防ぎ,分母・分子を正確に数える
  • 度数分布表は全体を 4 等分する境目で四分位数を考え,相対度数は度数÷全体
  • 放物線は変化の割合= y の増加量÷ x の増加量。線分の長さは座標の差で表す
  • 整数の証明は,2 つの奇数を別々の文字で表し,共通の数でくくって倍数を示す

クローネ学園では、高校受験を目指す中学生の数学・英語の指導を行っています。 高松市で中学生向けの学習塾をお探しの方は高松市の中学生向け学習塾もあわせてご覧ください。無料体験・お問い合わせはこちらからどうぞ。

本記事の文章・図版の著作権はクローネ学園に帰属します。無断転載・複製・二次利用を禁じます。(執筆:横田 耕祐)

Index

大問ごとの解説

FAQ

よくある質問

度数分布表から第1四分位数を含む階級はどうやって見つけますか?

まずデータを小さい順に並べたと考えます。全体を4等分するときの下から4分の1の境目が第1四分位数です。この問題では30人なので30÷4=7.5、つまり下から8番目あたりが境目になり、累積で数えていくと「15以上20未満」の階級に入ります。相対度数はその階級の度数を全体でわって6÷30=5分の1と求められます。

放物線の問題で「変化の割合」はどう計算しますか?

変化の割合は(yの増加量)÷(xの増加量)で求めます。xが1から3まで増えるなら、それぞれのyの値を関数に代入して差をとり、xの差2でわります。一次関数と違って二次関数の変化の割合は区間ごとに変わるので、必ず両端のyを計算してから割り算するのがポイントです。

「2つの奇数」を文字で表すとき、なぜ文字を2種類使うのですか?

「2つの奇数」は同じ奇数とは限らないからです。両方とも2k+1のように同じ文字で置くと、たまたま等しい奇数の場合しか証明できません。kとlのように別々の文字で2k−1、2l−1と置くことで、異なる2つの奇数すべてについて成り立つことを示せます。

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