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香川県公立高校入試2024 数学 大問 2|平面図形・直線図形・曲線図形

香川県公立高校入試2024年度の数学大問 2(図形)を1問ずつ解説。平行線の錯角と二等辺三角形、三平方の定理とちょうちょ型相似、円周角の定理と中点連結定理を使う求積まで、図形問題の考え方とミスの防ぎ方を高松市の学習塾クローネ学園が丁寧にまとめます。

この問題について

香川県公立高校入試2024年度の数学大問2は,図形の総合問題です。(1)は平行線の角度と二等辺三角形,(2)は三平方の定理と相似,(3)は円周角の定理と中点連結定理を使う求積と,中学図形の主要な定理がひととおり登場します。

1つの定理だけで終わる問題は少なく,分かった角度や長さを次の手がかりにして,定理を順につなげていくのがこの大問の特徴です。この記事では(1)から(3)まで,図のどこに注目して方針を立てるかを一つずつ確認していきます。


香川県公立高校入試(2024)大問 2

    次の(1)〜(3)の問いに答えなさい。

  • (1)図のような平行四辺形 ABCD があり,BAD\angle \text{BAD} は鈍角である。 辺 BC を C の方に延長した直線上に BD = BE となる点 E をとる。 ABD=20\angle \text{ABD} = 20^{\circ}DCE=60\angle \text{DCE} = 60^{\circ} であるとき, CED\angle \text{CED} の大きさは何度か。

    平行四辺形ABCDで∠ABD=20°、∠DCE=60°、BD=BEとなる点Eをとった図
  • (2)図のような,長方形 ABCD がある。辺 AD 上に 2 点 A,D と異なる点 E をとり,辺 BC 上に 2 点 B,C と異なる点 F をとる。線分 EF と対角線 BD との交点を G とする。また,点 D と点 F を結ぶ。AB=4cm\text{AB}=4\,\text{cm}BC=5cm\text{BC}=5\,\text{cm}AE=1cm\text{AE}=1\,\text{cm}BF=3cm\text{BF}=3\,\text{cm} であるとき,次のア,イの問いに答えよ。

    長方形ABCDで辺AD上に点E、辺BC上に点F、EFと対角線BDの交点をGとした図
    • ア 線分 DF の長さは何 cm か。
    • イ 四角形 ABGE の面積は何 cm² か。小学生も挑戦OK
  • (3)図のような,点 O を中心とする半径 2㎝ の円がある。 異なる 3 点 A,B,C は円周上の点で,BAC=60\angle \text{BAC} = 60^{\circ} である。 線分 AB,BC,CA の中点をそれぞれ D,E,F とし,3点 D,E,F を通る円をかく。 このとき,点 E を含まない方の DF\overgroup{\text{DF}} と弦 DF で囲まれた部分の面積は何 ㎝² か。 なお,円周率には π\pi をそのまま用いよ。

    半径2cmの円に内接する三角形ABCと、各辺の中点D・E・Fを通る円の図

難易度: ★★★☆☆  分野: 平面図形・円(角度・相似・求積) 目安時間: 15分


図形問題で方針を立てるコツ(解法のポイント)

図形の大問でつまずかないために意識したいのは,次の3つです。

  1. 分かっている条件を図に書き込む。角度・長さ・平行や等しい印を図に写すと,使える定理が見えてきます。
  2. 平行・二等辺・直角・円の印に反応する。平行なら錯角・同位角,二等辺なら底角,円なら円周角の定理,というように図の印と定理を結びつけます。
  3. 求めたいものから逆算する。(3)のように「最後に必要なのは扇形の中心角」とゴールを先に決めると,途中で何を求めればよいかがはっきりします。

それでは,(1)から順に見ていきましょう。


大問 2 (1)小学生も挑戦OK

平行四辺形 ABCD があり,BAD\angle \text{BAD} は鈍角である。辺 BC を C の方に延長した直線上に BD=BE\text{BD} = \text{BE} となる点 E をとる。ABD=20\angle \text{ABD} = 20^{\circ}DCE=60\angle \text{DCE} = 60^{\circ} であるとき,CED\angle \text{CED} の大きさは何度か。

平行四辺形ABCDで∠ABD=20°、∠DCE=60°、BD=BEとなる点Eをとった図
答え・解説を見る
平行四辺形ABCDの錯角∠ABD=∠BDC=20°と外角定理から∠CBD=40°を導く解説図

AB // DC より,平行な直線の錯角は等しいので

ABD=BDC=20\angle \text{ABD} = \angle \text{BDC} = 20^{\circ}

BDC=20\angle \text{BDC} = 20^{\circ} と外角定理より,

CBD+BDC=60CBD=40\angle \text{CBD} + \angle \text{BDC} = 60^{\circ} \quad\quad \therefore \angle \text{CBD} = 40^{\circ}

BDE\triangle \text{BDE}BD=BE\text{BD} = \text{BE} の二等辺三角形なので,底角に注目すると

BED=12(18040)BED=70\angle \text{BED} = \frac{1}{2} (180^{\circ} - 40^{\circ}) \quad\quad \therefore \angle \text{BED} = 70^{\circ}

点 B,C,E は一直線上に並ぶので CED=BED=70\angle \text{CED} = \angle \text{BED} = 70^{\circ} です。

(答)7070^{\circ}

KRONE ポイント

平行線の間の角度は 錯角・同位角 に注目しましょう。


大問 2 (2)

長方形 ABCD で,辺 AD 上に点 E,辺 BC 上に点 F をとり,線分 EF と対角線 BD の交点を G とする。AB=4cm\text{AB}=4\,\text{cm}BC=5cm\text{BC}=5\,\text{cm}AE=1cm\text{AE}=1\,\text{cm}BF=3cm\text{BF}=3\,\text{cm} のとき,線分 DF の長さと四角形 ABGE の面積を求めよ。

長方形ABCDで辺AD上に点E、辺BC上に点F、EFと対角線BDの交点をGとした図
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長方形ABCDで直角三角形CDFの三平方の定理と、三角形GDEと三角形GBFのちょうちょ型相似を示した解説図

CDF\triangle \text{CDF}CD=4\text{CD} = 4㎝,CF=2\text{CF} = 2㎝ なので,三平方の定理より

DF2=42+22DF2=20\text{DF}^2 = 4^2 + 2^2 \qquad \therefore \text{DF}^2 = 20

DF>0\text{DF} > 0 より DF=25\text{DF} = 2 \sqrt{5}

GDE\triangle \text{GDE}GBF\triangle \text{GBF} は相似で,相似比は 4:3 なので, GDE\triangle \text{GDE} で DE を底辺としたときの高さは

4×44+3=167 (cm)4 \times \frac{4}{4+3} = \frac{16}{7} \text{ (cm)}

したがって,四角形 ABGE の面積は

12×5×412×4×167=10327=387 (cm2)\begin{aligned} \frac{1}{2} \times 5 \times 4 - \frac{1}{2} \times 4 \times \frac{16}{7} &= 10 - \frac{32}{7} \\ &= \frac{38}{7} \text{ (cm}^2\text{)} \end{aligned}

(答)387\displaystyle \frac{38}{7} ㎝²

KRONE ポイント

  • 斜めの直線の長さは 三平方の定理 で求めましょう。

  • 平行な直線を持つ四角形(台形・平行四辺形・ひし形・長方形・正方形)では ちょうちょ型相似 を探しましょう。


大問 2 (3)

点 O を中心とする半径 2cm2\,\text{cm} の円があり,円周上の 3 点 A,B,C について BAC=60\angle \text{BAC} = 60^{\circ} である。線分 AB,BC,CA の中点をそれぞれ D,E,F とし,3 点 D,E,F を通る円をかく。点 E を含まない方の DF\overgroup{\text{DF}} と弦 DF で囲まれた部分の面積は何 ㎝² か。円周率は π\pi を用いよ。

半径2cmの円に内接する三角形ABCと、各辺の中点D・E・Fを通る円の図
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円周角∠BAC=60°から中心角∠BOC=120°を求め、直角三角形OCEでCE=√3を導く解説図

この問題を解く一番の目標は弧 DF を作る扇形の中心角を求めることです。 授業の演習解説の通りに考えると,弧 DF の円周角を求める問題 だと方針が定まります。

図の 6060^{\circ} を三角形の BAC\angle \text{BAC} ではなく弧 BC に対する円周角と見ます。

円周角の定理より,中心角は円周角の 2 倍なので BOC=120\angle \text{BOC} = 120^{\circ} です。 OBC\triangle \text{OBC}OB=OC\text{OB}=\text{OC} の二等辺三角形で,E は BC の中点なので OE は BOC\angle \text{BOC} を二等分します。 したがって,COE=60\angle \text{COE} = 60^{\circ}CEO=90\angle \text{CEO} = 90^{\circ}OC=2\text{OC} = 2 ㎝ の直角三角形なので, CE=OC×sin60=3\text{CE} = \text{OC} \times \sin 60^{\circ} = \sqrt{3} ㎝ です。

中点連結定理で四角形ADEFが平行四辺形となり、小円の中心角∠DO'F=120°と弓形の面積を求める解説図

中点が3つあるので「中点連結定理」の利用を考えます。

中点連結定理から,AF と DE は同じ長さで平行です。 したがって,四角形 ADEF は平行四辺形とわかるので DEF=60\angle \text{DEF} = 60^{\circ} です。

DEF\angle \text{DEF} は小さい円の円周角です。 小さい円の中心を O' とすると,DO’F=120\angle \text{DO'F} = 120^{\circ} です。 これで最大の目標は達成しました。

O’DF\triangle \text{O'DF} は頂角 120120^{\circ} ,底辺 3\sqrt{3} ㎝ の二等辺三角形です。 底辺の垂直二等分線で二等分して移動させると, 高さ 32\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2} ,一辺 32×23=1\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2} \times \frac{2}{\sqrt{3}} = 1 ㎝ の正三角形になります。

以上より,求める面積は

12×π×12036012×1×32=π334 (cm2)1^2 \times \pi \times \frac{120^{\circ}}{360^{\circ}} - \frac{1}{2} \times 1 \times \frac{\sqrt{3}}{2} = \frac{\pi}{3} - \frac{\sqrt{3}}{4} \text{ (cm}^2\text{)}

(答)π334\displaystyle \frac{\pi}{3} - \frac{\sqrt{3}}{4}(㎝²)

KRONE ポイント

  • 円の中に内接する図形は 円周角の定理 の利用を考えましょう。

  • 中点がたくさん出てきたら 中点連結定理 の利用を考えましょう。


この問題から学ぶこと

この大問が教えてくれるのは,図形問題は「知っている定理をいくつ正しくつなげられるか」で決まるということです。(1)は錯角と外角定理と二等辺三角形,(2)は三平方の定理とちょうちょ型相似,(3)は円周角の定理と中点連結定理と弓形の求積と,どれも1つの定理だけでは答えに届きません。

大切なのは,求めた角度や長さを「次の手がかり」として使い回す姿勢です。特に(3)のように複雑な問題ほど,「最後に必要なのは何か」をゴールから逆算して,そこへ向かって定理を一つずつ積み上げると道筋が見えてきます。定理を覚えるだけでなく,図の中の印に反応して使い分ける練習を重ねることが,図形を得点源にする近道です。


クローネ学園での指導

図形を得点源にする指導のポイント: 図形問題は,定理を「知っている」状態から「使い分けられる」状態へ引き上げることが何より重要です。授業では,平行線の角度・二等辺三角形・三平方の定理・相似・円周角の定理といった基本定理を,図のどの印を見たら使うのかとセットで身につけます。複数の定理をつなげる問題では,求めたいものから逆算して方針を立てる思考の型を繰り返し練習し,本番で「手が止まらない」状態まで仕上げます。


まとめ

香川県公立高校入試2024年度の数学大問2は,中学図形の主要な定理を組み合わせて解く総合問題でした。要点を整理します。

  • (1)は 平行線の錯角・外角定理・二等辺三角形の底角 をつないで角度を求める(答=7070^{\circ})。
  • (2)は 三平方の定理 で斜辺を,ちょうちょ型相似 で高さを求めて面積を出す(DF=252\sqrt{5} ㎝,四角形ABGE= 387\displaystyle \frac{38}{7} ㎝²)。
  • (3)は 円周角の定理と中点連結定理 で扇形の中心角と半径を求め,弓形=扇形−三角形 で面積を出す(答= π334\displaystyle \frac{\pi}{3}-\frac{\sqrt{3}}{4} ㎝²)。

どの小問も,分かったことを次の手がかりにして定理を積み上げる流れが共通しています。図に条件を書き込み,印に反応して定理を選ぶ習慣をつけることで,図形の大問を安定して攻略できるようになります。


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本記事の文章・図版の著作権はクローネ学園に帰属します。無断転載・複製・二次利用を禁じます。(執筆:横田 耕祐)

Index

大問ごとの解説

FAQ

よくある質問

香川県公立高校入試の数学は大問2でどんな問題が出ますか?

大問2は図形問題が中心で、平行線の角度・二等辺三角形・三平方の定理・相似・円周角の定理・中点連結定理など、中学で学ぶ図形の基本定理を組み合わせて解く問題が並びます。1つの定理だけで解ける問題は少なく、複数の定理を順につなげて答えにたどり着く力が問われます。

図形の角度問題で考え方の手がかりはありますか?

まず図に分かっている角度や長さを書き込み、平行線があれば錯角・同位角、二等辺三角形があれば底角の等しさ、三角形の外角があれば外角定理に注目します。手がかりは図の中の「等しい印」と「平行の印」に集まっているので、条件を図に写してから定理を当てはめると方針が立ちやすくなります。

円がからむ求積問題はどう考えればよいですか?

円が出てきたら円周角の定理(中心角は円周角の2倍)をまず疑い、中心と円周上の点を結んで二等辺三角形を作ります。弧と弦で囲まれた弓形の面積は「扇形−三角形」で求めるのが定石です。中点が複数あるときは中点連結定理で平行な線分や半分の長さを見つけると、必要な角度や辺が芋づる式に分かります。

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