愛光中2012 大問3|金属を混ぜる合金の比と値段を解説
愛光中学校2012年度(平成24年度)算数の大問3を解説。1kgあたりの値段がちがう3種類の金属A・B・Cを混ぜる合金の問題を、費用と重さの関係・比・てんびん(加重平均)で一つずつ整理します。高松市の学習塾クローネ学園。
この問題について
愛光中学校 2012 年度(平成 24 年度)の大問 3 は、1kg あたりの値段がちがう 3 種類の金属 A・B・C を混ぜて合金を作る問題です。費用と重さの関係、比のなおし方、そして混ぜたあとの値段(てんびん)と、割合・比の力がひとつながりで問われます。
同じ愛光中の2012年 大問1前半・大問4(帯の重なり)・2010年 大問1前半の解説もあわせてご覧ください。
愛光中(2012)3
A、B、C 3 種類の金属があり、1kg あたりの値段は、A が 1450 円、B が 1140 円、C が 1050 円です。このとき、次の問いに答えなさい。
難易度: ★★★☆☆ 分野: 割合・比(合金) 目安時間: 6分
3 (1)
A、B、C を混ぜて合金 P を作りました。P を作るのにかかった A、B、C の費用の比は 29:19:15 でした。P を作るのに使った A、B、C の重さの比をもっとも簡単な整数の比で表しなさい。
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費用の比 29:19:15 を、そのまま重さの比としてはいけません。金属によって 1kg あたりの値段がちがうからです。重さは「費用 ÷ 1kg あたりの値段」で求めます。下の表のように、値段と費用を並べて整理します。
(答)42:35:30
KRONE ポイント
比の計算で求まる基本問題です。
3 (2)
A と B を、重さの比が 3:2 の割合で混ぜて合金 Q を作りました。Q を作るのにかかった費用は 3978 円です。Q の重さは何 kg ですか。
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まず Q の 1kg あたりの値段を、てんびんで求めます。A と B を重さ 2:3 で混ぜるので、うでの長さ(値段の差)は逆比の 3:2。値段の差 1450 − 1140 = 310 円を、この 3:2 で分けます。
Q は 1kg あたり 1326 円。費用 3978 円なので、重さは、
(答)3 kg
KRONE ポイント
合金の天びん図は、どこに何を書くか覚えておきましょう。
3 (3)
(2) で作った Q に C を混ぜて、1kg あたりの値段が 1200 円の合金 R を作りました。このとき、C は何 kg 混ぜましたか。
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Q の 1kg あたりの値段は (2) より 1326 円。これに C(1050 円)を混ぜて 1200 円にするので、またてんびんです。うでの長さ(値段の差)は 1200 − 1050 = 150 と 1326 − 1200 = 126。重さの比は、その逆比でクロスさせます。
重さの比は Q:C = 150:126 = 25:21。Q の重さ 3kg が比の 25 にあたるので、
(答)2.52 kg(= 6325 kg)
KRONE ポイント
(2)と同じ内容の問題です。問題の設定で混乱しないように落ち着いて考えましょう。
この問題から学ぶこと
大問 3 の核心は、「費用・重さ・1kg あたりの値段」の 3 つの関係を行き来することです。(1) では費用の比を重さの比へ、(2)(3) では 1kg あたりの値段を混ぜて重さの比へ——同じ「値段 × 重さ = 費用」の関係を、求めたいものに合わせて向きを変えて使います。どれか一つを丸暗記するのではなく、この関係そのものを自分の手で動かせることが大切です。
もう一つ大切なのが、(2)(3) の てんびん(加重平均) です。食塩水の濃度で使うてんびんが、値段を混ぜる問題でもそのまま使えます。分野がちがって見えても、同じ道具でつながっていることを体感してほしい問題です。
クローネ学園での指導
クローネ学園では、こうした合金の問題を「合金だから」と特別あつかいせず、割合・比の基本の関係にもどして指導します。「値段 × 重さ = 費用」という一つの土台に立てば、(1)〜(3) はすべて同じ関係の使い分けだと見えてきます。食塩水で使ったてんびんを別の場面でも取り出せるかどうか、そこに初見の問題への強さが表れます。
思考力を育てる指導のポイント: 答えの数値より「なぜ費用の比を重さの比になおすのか」「なぜてんびんが使えるのか」を説明できることを重視します。一つの関係をいろいろな向きで使う経験が、はじめて見る問題での応用力につながります。
合金の比と値段の問題のまとめ
- 重さ = 費用 ÷ 1kg あたりの値段。費用の比をそのまま重さの比にしない
- 比で混ぜる問題は「比の分だけ混ぜたらいくらか」を先に出し、実際の費用との倍率で重さを決める
- 混ぜたあとの 1kg あたりの値段 = 費用の合計 ÷ 重さの合計
- あいだの値段にする問題はてんびん。うでの長さ(値段の差)の逆比が重さの比
同じ愛光中の2012年 大問1前半・大問4(帯の重なり)・2010年 大問1前半の解説もあわせてご覧ください。
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本記事の文章・図版の著作権はクローネ学園に帰属します。無断転載・複製・二次利用を禁じます。(執筆:横田 耕祐)
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大問ごとの解説
FAQ
よくある質問
費用の比から重さの比を求めるにはどうしますか?
重さ=費用÷1kgあたりの値段、で求めます。費用の比が29:19:15、1kgあたりの値段がA1450円・B1140円・C1050円なので、それぞれ29÷1450・19÷1140・15÷1050を計算し、出てきた分数を通分して整数の比になおします。この問題では42:35:30になります。費用の比をそのまま重さの比としないよう注意します。
重さの比で混ぜた合金の1kgあたりの値段はどう求めますか?
てんびんで求められます。A1450円とB1140円を重さ2:3で混ぜるので、うでの長さ(値段の差)は逆比の3:2。値段の差1450−1140=310円を3:2に分け、1140+310×3/5=1326円がQの1kgあたりの値段です。あとは費用3978円÷1326円=3kgでQの重さが出ます。混ぜたあとの値段は、重さで重みをつけた平均(加重平均)になります。
2つのものを混ぜて目標の値段にする問題のコツは?
てんびん(加重平均)で考えます。混ぜたあとの1kgあたりの値段を支点にすると、うでの長さ(値段の差)の比が重さの逆比になります。この問題ではQ1326円とC1050円を混ぜて1200円にするので、うでの長さは1326−1200=126と1200−1050=150。重さの比はこの逆比でQ:C=150:126=25:21となり、Qが3kgからCの重さが求まります。
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