愛光中2013 大問1(1)〜(5)|計算・逆算・仕事算・場合の数・約数を解説
愛光中学校2013年度(平成25年度)算数の大問1(1)〜(5)を解説。小数と分数の四則計算・逆算・3人の仕事算・硬貨の組み合わせ(場合の数)・分母と分子から同じ数をひく約数の問題を、表や図で一つずつていねいに整理します。高松市の学習塾クローネ学園。
この問題について
愛光中学校 2013 年度(平成 25 年度)の大問 1 は、いろいろな分野の小問が並ぶ問題です。この記事では前半の (1)〜(5) をあつかいます。四則計算・逆算・仕事算・場合の数・分数と、はば広い力が問われます。一つひとつ、どこに注目して整理するかを表や図で確認していきます。
同じ愛光中の2012年 大問1前半・2010年 大問1前半・2010年 大問3(分数の数列)の解説もあわせてご覧ください。この記事では次のことをあつかいます。
- (1) 小数と分数がまじった四則計算
- (2) □ を求める逆算
- (3) 3 人でする仕事算
- (4) 硬貨の組み合わせ(場合の数)
- (5) 分母と分子から同じ数をひく(約数)
愛光中(2013)1
次の各問題の □ にあてはまる数を、答のところに記入しなさい。答だけでよい。
難易度: ★★★☆☆ 分野: 小問集合(計算・仕事算・場合の数・約数) 目安時間: 12分
1 (1)
2 ÷ 1.75 ÷(337 − 223)
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まずカッコの中を計算します。帯分数を仮分数に直してから引きます。
分母を 21 にそろえて引きます。
次に、わり算をまとめて分数のかけ算に直します。 です。
約分しながら計算します。
(答)32
KRONE ポイント
小数は分数に直してから、わり算はすべて「逆数のかけ算」に変えると、約分でまとめて計算できます。 のように、よく出る小数と分数の関係は覚えておくと速くなります。
1 (2)
2.2 ÷ 0.32 − 14164 ÷(2.875 − □)= 5
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□ を求める逆算です。まず、□ をふくまない部分を先に計算します。
式は次のようになります。
ここから、ひかれている「わり算の部分」がいくつかを逆算します。
、 なので、
なので、
(答)2
KRONE ポイント
逆算は、□ から遠い計算を先に片づけて、式をだんだん短くしていくのがコツです。「÷(2.875 − □)」のかたまりを 1 つの数とみて求め、そのあとカッコの中、最後に □ という順にほどいていきます。
1 (3)
ある仕事をするのに、A、B の 2 人ですると 112 分かかり、A、C の 2 人ですると 140 分かかり、A、B、C の 3 人ですると 84 分かかります。この仕事を B が 1 人ですると 1 分かかり、A が 1 人ですると 2 分かかります。
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仕事算は、分数を使わずに解くのがコツです。 全体の仕事の量を、かかった時間 112・140・84 の最小公倍数にそろえると、1 分あたりの仕事量が整数になり、計算がぐっと楽になります。全体量を丸数字で 1680 とおきます。
全体を 1680 とすると、それぞれが 1 分あたりにできる仕事量は、1680 を時間でわった数になります。
① B だけの仕事量 は、3 人ぶんから「A + C」を引けば残ります。
B は 1 分で 8 の仕事をするので、全体 1680 を仕上げるには
② A だけの仕事量 を求めます。まず C だけの仕事量を、3 人ぶんから「A + B」を引いて求めます。
A の仕事量は、「A + C」から C を引けば残ります。
A は 1 分で 7 の仕事をするので、全体 1680 を仕上げるには
(答)① 210 分 ② 240 分
KRONE ポイント
仕事算は、全体の仕事量を「かかった時間の最小公倍数」にとると分数が消えて計算が楽になります。ここでは 1680 にそろえたので、1 分あたりの仕事量が 15・12・20 と整数になりました。あとはほしい 1 人を残すように組を引くだけ。B がほしいなら 3 人ぶんから「A と C」を引く、というように、消したい人だけがふくまれる組を引くのがポイントです。
1 (4)
1 円、5 円、10 円の 3 種類の硬貨を組み合わせて合計 20 円にするには、次の 9 通りがあります。
10 円 2 1 1 1 0 0 0 0 0 5 円 0 2 1 0 4 3 2 1 0 1 円 0 0 5 10 0 5 10 15 20 1 円、5 円の 2 種類の硬貨を組み合わせて合計 50 円にするには ① 通りあります。また、1 円、5 円、10 円の 3 種類の硬貨を組み合わせて合計 50 円にするには ② 通りあります。
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① 1 円と 5 円で 50 円 をつくります。 5 円玉の枚数を決めれば、残りは 1 円玉で自動的に決まります。 5 円玉は 0 枚から、最大 枚まで置けます。
だから 11 通り です。
② 1 円、5 円、10 円で 50 円 をつくります。 今度は 10 円玉の枚数で場合分けをします。10 円玉を決めると、残りを「1 円と 5 円で作る問題」になり、①と同じ数え方が使えます。
- 10 円玉 0 枚 → 残り 50 円を 1 円・5 円で → 11 通り
- 10 円玉 1 枚 → 残り 40 円を 1 円・5 円で → 5 円玉 0〜8 枚で 9 通り
- 10 円玉 2 枚 → 残り 30 円 → 5 円玉 0〜6 枚で 7 通り
- 10 円玉 3 枚 → 残り 20 円 → 5 円玉 0〜4 枚で 5 通り
- 10 円玉 4 枚 → 残り 10 円 → 5 円玉 0〜2 枚で 3 通り
- 10 円玉 5 枚 → 残り 0 円 → 1 通り
全部たします。
(答)① 11 通り ② 36 通り
KRONE ポイント
場合の数は、大きい硬貨の枚数を先に決めて場合分けすると、残りは小さい硬貨で自動的に決まります。10 円玉を 0 枚から順に固定していけば、そのつど「1 円と 5 円で作る問題」に変わり、数えもれも重複もなく並べられます。
1 (5)
4735 の分母と分子から同じ整数をひいた数が整数になる場合を考えます。このときできる整数は全部で ① 個あり、そのうち、もっとも小さい整数になるのは ② をひいたときです。
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分母と分子から同じ数をひいても、2 つの差はいつも変わりません。
ひいた後の分数を 47 − □35 − □ とすると、この差もやはり 12 です。 分数が整数になるのは、分母(35 − □)が分子(47 − □)をわり切るときです。 分子は「分母 + 12」なので、分母が 12 をわり切れば、分子もわり切れます。
つまり、35 − □ が 12 の約数になればよいのです。 12 の約数は 1、2、3、4、6、12 の 6 個です。
それぞれ □ ともとの分数を求めると、次のようになります。
| ひく数 □ | 分母 35 − □ | できる整数 |
|---|---|---|
| 23 | 12 | 2 |
| 29 | 6 | 3 |
| 31 | 4 | 4 |
| 32 | 3 | 5 |
| 33 | 2 | 7 |
| 34 | 1 | 13 |
できる整数は 2、3、4、5、7、13 の 6 個 です。 そのうちもっとも小さい整数は 2 で、これは 23 をひいたとき です。
(答)① 6 個 ② 23
KRONE ポイント
分母と分子から同じ数をひく問題は、差が変わらないことが決め手です。差の 12 をわり切る分母だけが整数になるので、12 の約数を調べれば答えが全部そろいます。分母が大きいほどできる整数は小さくなるので、分母を最大(差の 12)にする □ = 23 が、もっとも小さい整数を生みます。
この問題から学ぶこと
大問 1 の小問集合は、分野がバラバラに見えても、共通するのは「何に注目すれば整理できるか」を見つける力です。計算は小数を分数に直してまとめる、逆算は遠い計算から片づける、仕事算は 1 分あたりの速さでそろえる、場合の数は大きい硬貨から場合分けする、分数は差が変わらないことを使う。どれも、いきなり答えを求めにいくのではなく、問題を扱いやすい形にする一手から始まっています。
この「まず整理する」という習慣は、はじめて見る問題ほど効いてきます。手が止まったときこそ、「何がわかっていて、何をそろえれば見通しがよくなるか」を書き出してみましょう。
クローネ学園での指導
クローネ学園では、こうした小問集合を「解けたからよし」で終わらせず、なぜその整理のしかたを選んだのかを自分の言葉で説明できるところまで指導します。仕事算なら「速さでそろえる」、場合の数なら「大きい硬貨で場合分け」と、方針に名前をつけて覚えておくと、少し形を変えられても迷わず引き出せるようになります。
考える力を育てる指導のポイント: 答え合わせのとき、「どこに注目したから解けたのか」をふり返ってもらいます。着眼点を言葉にできると、似た問題はもちろん、初めて見る問題にも同じ武器で立ち向かえるようになります。
まとめ
- (1) 小数は分数に直し、わり算はすべて逆数のかけ算にして約分でまとめる
- (2) 逆算は □ から遠い計算を先に片づけ、式を短くしていく
- (3) 仕事算は全体量を時間の最小公倍数にとると分数が消え、ほしい 1 人が残るよう組を引く
- (4) 場合の数は大きい硬貨の枚数で場合分けし、数えもれ・重複を防ぐ
- (5) 分母と分子から同じ数をひく問題は、差が変わらないことを使い、差の約数を調べる
同じ愛光中の2012年 大問1前半・2010年 大問1前半・2010年 大問3(分数の数列)の解説もあわせてご覧ください。
クローネ学園では、中学受験を目指す小学生の算数・国語の指導を行っています。 高松市で中学受験対策の学習塾をお探しの方は高松市の小学生向け学習塾もあわせてご覧ください。無料体験・お問い合わせはこちらからどうぞ。
本記事の文章・図版の著作権はクローネ学園に帰属します。無断転載・複製・二次利用を禁じます。(執筆:横田 耕祐)
Index
大問ごとの解説
FAQ
よくある質問
3人でする仕事算は、どこに注目して解けばよいですか?
全体の仕事量を、かかった時間の最小公倍数にそろえるのがコツです。この問題では112・140・84の最小公倍数1680を全体量とすると、1分あたりの仕事量がA+B=15、A+C=12、A+B+C=20と整数になり、分数を使わずにすみます。あとは3人ぶんからA・Cを引けばB1人ぶんが、A・Bを引けばC1人ぶんが残ります。仕事量がわかれば、全体1680をそれでわって時間を求められます。ほしい1人が残るように組を引くのがポイントです。
硬貨の組み合わせ(場合の数)を、数えもれなく数えるコツはありますか?
枚数の多い硬貨から順に、枚数を1つずつ減らしながら表に書き出すのが確実です。この問題なら、10円玉の枚数を多い方から0枚まで順に決め、そのつど残りを5円と1円で作ります。大きい硬貨の枚数を固定すれば、残りの作り方は自然に決まるので、規則正しく並べれば重複も見落としもありません。頭の中だけで数えず、表にすることが大切です。
分母と分子から同じ数をひく分数の問題は、どう考えますか?
分母と分子の差はいつも変わらないことに注目します。47と35の差は12で、同じ数をひいても差は12のままです。ひいた後の分数が整数になるのは、分母(35からひいた数)が分子(47からひいた数)をわり切るとき、つまり分母が差の12をわり切るときです。だから35からひいた数が12の約数になる場合を調べれば、できる整数がすべて求められます。
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