愛光中2013 大問2|白玉と赤玉の取り出し問題を解説
愛光中学校2013年度(平成25年度)算数の大問2を解説。白玉と赤玉を取り出して残りが同数になる比の問題を、①解法で、白と赤の差が変わらないことを使って単位をそろえながらていねいに整理します。取り出した比と残りの比、最初の個数まで手順を追って求めます。高松市の学習塾クローネ学園。
この問題について
愛光中学校 2013 年度(平成 25 年度)の大問 2 は、白玉と赤玉を袋から取り出して、残りが同じ個数になるという比の問題です。取り出した比・残りの比・最初の個数を、順に求めていきます。
この問題は、①解法で解きます。白と赤の差が変わらないことを使って、最初の比と取り出した比を同じ単位にそろえます。そのままでは引き算できない比どうしも、①解法でそろえれば残った個数が一気に見えてきます。
同じ愛光中の2013年 大問1前半・2012年 大問1前半・2010年 大問2(速さ)の解説もあわせてご覧ください。
愛光中(2013)2
白玉と赤玉が入っている袋の中から玉を何個か取り出します。最初に入っていた白玉と赤玉の個数の比は 6:5 です。このとき、次の問いに答えなさい。
- (1)取り出した白玉と赤玉の個数の比が 9:7 のとき、袋の中に残った白玉と赤玉の個数は同じでした。このとき、取り出した白玉の個数と袋の中に残っている白玉の個数の比を、もっとも簡単な整数の比で表しなさい。
- (2)取り出した白玉と赤玉の個数の比が 14:11 のとき、袋の中に残った白玉と赤玉の個数は同じであり、(1) で残ったそれぞれの個数よりも 7 個ずつ少なくなりました。このとき、最初の白玉の個数を求めなさい。
難易度: ★★★☆☆ 分野: 比の文章題 目安時間: 5分
2 (1)
取り出した白玉と赤玉の個数の比が 9:7 のとき、袋の中に残った白玉と赤玉の個数は同じでした。このとき、取り出した白玉の個数と袋の中に残っている白玉の個数の比を、もっとも簡単な整数の比で表しなさい。
答え・解説を見る
①解法で整理します。 最初の比を 白 6、赤 5、取り出した比を 白 9、赤 7 とおきます。
6:5 と 9:7 は、1 と 1 が表す個数がちがうので、そのまま引き算できません。 そこで 白と赤の差 に注目します。玉を取り出しても、白と赤の差は変わりません。
- 最初の比の差 6 − 5 = 1
- 取り出した比の差 9 − 7 = 2
この差を同じにそろえます。丸の差 1 を四角の差 2 に合わせるので、6:5 を 2 倍して四角の単位にそろえます。
これで、最初 12:10 から取り出し 9:7 を引けば、残りが求められます。
残った白玉と赤玉がどちらも 3 で、同じ個数になりました。問題の条件と合っています。
取り出した白玉は 9、残っている白玉は 3 なので、比は
(答)3:1
KRONE ポイント
比のちがう 2 つの数を引き算するときは、変わらないもの(ここでは白と赤の差)をそろえるのが鉄則です。丸の差 1 を四角の差 2 に合わせて 12:10 にすれば、同じ土俵で引き算でき、残りがそのまま出ます。①解法なら、どの数が同じ単位かがひと目でわかります。
2 (2)
取り出した白玉と赤玉の個数の比が 14:11 のとき、袋の中に残った白玉と赤玉の個数は同じであり、(1) で残ったそれぞれの個数よりも 7 個ずつ少なくなりました。このとき、最初の白玉の個数を求めなさい。
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(2) も (1) と同じで、白と赤の差が変わらないことを使って単位をそろえます。今度の取り出した比を 白 14、赤 11 とおきます。
まず (2) 単独で残りを求めます。取り出しの差は 14 − 11 = 3 です。 最初の比 6:5 の差 1 を、これに合わせて 3 倍し、三角の単位にそろえます。
(2) の残りは 4(白も赤も同じ)です。
つぎに、(1) の残りと (2) の残りを同じ三角の単位でくらべます。 (1) と (2) は同じ袋なので、最初の白玉はどちらも 6 = 18 です。 (1) の残りは四角の 3 でした。これを三角の単位に直します。四角の全体 12 と三角の全体 18 はどちらも最初の白玉 6 なので、
これで、(1) の残り 4.5 と (2) の残り 4 が同じものさしにのりました。 その差が、問題文の「7 個少ない」の 7 個にあたります。
三角の 1 あたりが何個かを求めます。
最初の白玉は 6 = 18 なので、
(答)252 個
KRONE ポイント
(1) と (2) は、取り出す個数がちがっても同じ袋=最初の白玉は同じ 6 です。だから (1) の残り(四角)を三角の単位に直せば、(1) と (2) の残りを同じものさしでくらべられ、その差がそのまま「7 個」に対応します。①解法で置いた数を、最後に 1 つの単位にそろえるのが、2 つの場合を結ぶ鍵です。
この問題から学ぶこと
大問 2 の急所は、はじめから終わりまで「単位をそろえる」でつながっています。(1) では最初(丸)と取り出し(四角)を、白と赤の差が変わらないことを使って同じ単位にそろえ、残りを求めました。(2) では取り出し(三角)でそろえたうえで、(1) の残りを三角の単位に直し、2 つの場合を同じものさしで比べました。比の問題で手が止まるのは、たいてい「単位のちがう数どうしを、そのまま比べようとする」ときです。
そこで、何が変わらないかを先に見つけます。玉を取り出しても白と赤の差は保たれる、(1) と (2) で最初の個数は同じ——この「変わらないもの」を手がかりに単位をそろえると、ちがう比どうしがはじめて同じ土俵にのり、引き算できるようになります。この着眼は、比だけでなく、和や差が一定の文章題すべてに効きます。
クローネ学園での指導
クローネ学園では、比の問題を「公式に当てはめる」のではなく、何をそろえれば比べられるようになるかを自分で見つけるところまで指導します。①解法で数を置き、「差が変わらないから同じ単位にそろえる」と、そろえる理由を言葉にできると、少し形を変えられても同じ手が打てるようになります。
考える力を育てる指導のポイント: 比の問題では「この 2 つは、何が同じで何がちがう?」と問いかけます。変わらないものを見つける習慣がつくと、はじめて見る比の問題でも、そろえる一手から落ち着いて解き始められます。
比の問題の解き方(まとめ)
- 最初の比・取り出した比は、①解法で置く
- 玉を取り出しても白と赤の差は変わらない。これを手がかりに同じ単位へそろえる
- 単位をそろえたら引き算するだけで、残った個数がそのまま出る
- (1)(2) のように場合が 2 つあるときは、(1) の残りを (2) の単位に直して同じものさしで比べる
- そろえた「1 あたり」が実際に何個かを、条件(7 個少ない など)から求める
同じ愛光中の2013年 大問1前半・2012年 大問1前半・2010年 大問2(速さ)の解説もあわせてご覧ください。
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本記事の文章・図版の著作権はクローネ学園に帰属します。無断転載・複製・二次利用を禁じます。(執筆:横田 耕祐)
Index
大問ごとの解説
FAQ
よくある質問
比のちがう2つの数を比べるときは、どうそろえればよいですか?
玉を取り出しても白と赤の差は変わらない、という点を手がかりに単位をそろえます。この問題では最初の比6:5は差が1、取り出しの比9:7は差が2なので、6:5を2倍して12:10(差2)にすると、同じ単位にそろって引き算できます。①解法で置いておくと、どの数が同じ単位かがひと目でわかり、ミスを防げます。
「残りが同じ個数」という条件は、比の問題でどう使いますか?
残りが同数なら、白と赤の残りを同じ数とおけます。単位をそろえた比で引き算すると、この問題では白の残りも赤の残りも同じ値になり、条件と一致することが確かめられます。残りが等しいという条件は、比を実際の個数につなぐ手がかりになるので、必ず式に反映させます。
比だけの問題から、実際の個数を求めるにはどうしますか?
比の1あたりが実際に何個かを、問題文の「〇個少ない」などの条件から求めます。この問題では(1)と(2)で残った個数の差が7個にあたるので、その7個が比のいくつぶんかを計算し、比の1あたりの個数を出します。あとは最初の比にかければ、最初の白玉の個数がわかります。比と実数をつなぐ条件を見つけるのが鍵です。
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